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2005.03.01

黒柳徹子 『トットちゃんとトットちゃんたち』 講談社

子育てで仕事から離れ、いつも家にいるようになると、昼間見るテレビ番組も決まってくる。私はあまりテレビは見ないほうだけど、料理番組は好きで、「神沼恵美子のおしゃべりクッキング」をたいてい見ている。で、そのあとが「徹子の部屋」だ。「徹子の部屋」を見るなんて、小学生の頃風邪で学校を休んで、見たい番組を探していて偶然そのチャンネルを押してしまった、でもすぐ変えちゃうけど、というくらいありえなかったことだ。その「徹子の部屋」をなぜか見るようになって、この人のことを今まで誤解していたことに気づいた。
それまで私は、黒柳徹子といえば、単なるおしゃべりで変わった髪型の人、というくらいしか思ってなかった。ユニセフの親善大使をいうことは知っていたけれど、そのことと黒柳徹子が結びつかなかった。なぜ、黒柳徹子なのか。
それが番組を見るようになって、少しずつどういう人なのかということがわかってくると、もっと知りたいと思い始めたのだ。で、図書館で借りてきたのが『窓ぎわのトットちゃん』と、この本。『窓ぎわのトットちゃん』を読んで、この人の子ども時代がわかると、すんなり理解できた。なぜ親善大使になったのかということが。
世界中の小さな子どもたちが、病気や飢えで死んでいる。そして、繰り返される戦争。目を覆いたくなるような現実が、今も地球上のたくさんの地域にあるのだ。母親の視点でこの本を読むと、胸が張り裂けそうだった。死んでいく子どもの数と同じだけ、泣き叫ぶ母親がいる。どうして私がここに生まれたのか、死んでいった子どもはなぜその場所に生まれたのか、あまりの理不尽さにうなだれてしまう。そして、こういう事実はほとんど報道されない。
私はここに生まれて幸せだったと、思わずにはいられない。娘を、思いきり抱きしめた。

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